これからの「お金」の話をしよう

(旧 システムトレードのススメ)

【書評】マーケットの魔術師[株式編]

マーケットの魔術師【株式編】《増補版》米トップ株式トレーダーが語る儲ける秘訣 (ウィザードブック)

この本は有名な本であるため、説明は不要であると思います。

今回は、この本の中で印象に残ったセンテンスをピックアップしてご紹介したいと思います。

 

シリーズ本に[システムトレーダー編]もありますが、こちらは来週紹介しようと思います。

 

(以下、引用は太字、所見は通常書体)

 

スチュアート・ウォールトン

物事が明確に見えるようになりました。株価が上昇し、高値圏での推移が続くのは、人の意見、アドバイス、市場のうわさが原因なのではなく、具体的な要因があるからなのだ、と思うようになりました。

 

この要因を自分の知見だけで発見できる人は素晴らしいと思います。

そうでなければ、やはりデータマイニングなどの力を借りるしかないのだと思います。

 

 

スティーブ・ワトソン

あまりに多くの人がチャートを使っています。多くの人が単一の方法を用いているのであれば、それによって優位性を得ることはできないと思います。

 

逆に言うと、使う人が少なければ少ないほど優位性を得ることができる可能性がある、ということです。これが私がAI投資等を研究している理由です。

 

 

マーク・D・クック

(大きな損失を出して青ざめて母親に相談したとき)

「いくら失ったの?」

「50万ドル」

「それで?」

「それだけだよ、母さん」

「それだけですって!私はあなたがガンにでもなったのかと思ったわ」

 

インベスターZでもありましたが、「たかが金」「命を取られる以外はピンチじゃない」ということですね。

ドローダウン期間はこのように考えるようにしています。

 

  

アーメット・オクマス

私は株価変動には理由があることを確信し、その理由を探そうと決意したのです。

 

これもウォールトンと同じことです。

株式投資におけるシステムトレードは単なる数字合わせではなく、探究心や好奇心が重要であると思います。

どれだけ投資対象に興味を持てるかが重要です。

 

 

マーク・ミネルヴィニ

最高のトレーダーになりたいという欲望のほうが、休暇を取りたいという欲望よりも強いんだね。

 

私も、自分の自由時間は殆どトレードの研究にあてています。

結婚して家族ができると自由時間はどうしても少なくなってしまうため、独身時代にどれだけ研究の時間が持てるかが重要だと思います。

 

 

スティーブ・コーエン

株の値動きを形成するのは、40%がマーケット、30%が業種、そしてたった30%が株式そのものだということ。これは真実であると、今も思ってるよ。

 

株式の分析や予測が一般的な予測問題よりも難しい理由として、銘柄固有の事情に起因する部分が少なく且つそのバラツキが大きいことに起因するのだと思います。

 

 

魔術師たちの金言

自分の強みは何か?この問いに対して明確に答えられない限り、トレーディングの世界に踏む込むべきではない。

 

相場に踏み込む上で自己分析は非常に重要です。投資戦略は自分の強みと合致するものでなければなりません。

しかしよくよく考えると、自分の持っている様々な特徴はその殆どが強みに転換できるものだと思います。

例えばサラリーマンの強みは何かと言われると、「毎月定額を投資資金として拠出できること」だと思います。

 

 

魔術師たちの金言

皮肉なことに、手っ取り早く一攫千金を狙えるという理由でマーケットに引かれる人は多いが、そこで頭角を現す人は極端なまでにハードワーカーだ。

 

確率分布的に考えたとき、やはりハードワーカーであるほうが富を掴む確率が高いと考えています。

 

 

何度読み返しても勉強になるなぁ、と書評を書きながら感じました。